5月28日(火)
入笠山は、「ゴンドラを使えばあまりにあっけなくたどり着ける、初心者向けの山」として知られています。
だが、しかし。
大阿原湿原を起点にまずは定番の山頂へ。この日の前日は記録的な「5月の猛暑」だったこともあり、その気温差15度以上。涼しいを通り越して寒いくらいです

山頂から下り、御所平峠から先は牧場の中をたどる道。霧の中のサルオガセの幽玄さや、まだ芽吹いたばかりのカラマツのカップの中の、キラキラ光る水の宝石に心奪われます。

そしてスミレが咲き乱れる小径をゆるゆると登れば、もうすぐ御所平峠。
あれ?またですか?
そう、こちらがもともとの峠、マナスル山荘横の峠は車道ができた際にできたものなので本当は「新」御所平峠になるのです
ここで峠の名前由来の「御所平」までちょっと寄り道したりお昼にしたりしてから、ゆるゆると尾根筋の道を高座岩へ。道中レンゲツツジがまだつぼみなのが残念です。

日蓮宗布教の道と言われる「法華道」。高座岩にはその信仰の歴史を今に留める石碑が佇みます

沢までの道もスミレ三昧
急降下した後は、今回のメイン、テイ沢です。落葉松林ばかりの入笠山域ですがここだけは別世界。苔むす渓流沿いの道は、こんな雨の日のほうが魅力倍増。何度も小さな木橋を渡り返します。
今回はたくさんのヤブレガサの若葉やニリンソウたちが出迎えてくれました。
のんびりと歩を進めると、沢音は次第に小さく聞こえなくなってゆき、
ついに湿原に到着。霧が駆け足で横切ってゆきます。
今回であった道中の登山者はわずかに10人ほど。曇時々雨という天候でしたがほぼ想定どおりの人数でした。
意外にも貸し切り感満点、しかも展望がなくても、たとえスズランが咲いてなくても晴れても雨でも山の魅力がバラエティ豊かに詰まっていて歩き飽きない穴場コース。前に登ったことのある方も新しい魅力を感じていただけたようです。
ぜひまた訪れてみたいという参加者の方の声も多かったので、季節を変えてまた企画してみたいと思います。(野村)
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